巳に謳う定め

謙虚な者を教え諭すのは楽。私心なくてよし。
楽に流れ傲慢さに向き合わなければ即ち過慢。
やがて自らの傲慢さが隠れ見えなくなる暗闇。
道のない荒野の陥る所、惨めな気持ちに臨む。
後ろ髪ひく重いの絡まること無理解の淵の闇。
しかしてすくう導きあり荒野を進むことに向く。
雨の土に還ること、そそぐ水の空に還ること。
かつて臨む言葉のあること。キの熟す悦び。

陰陽五行によるところ我がセイは水。
アメノミナカヌシに連なり全てを清めしむるものは水。
その音は大風より先にヤマタノオロチを酔わせし酒（キ）。
疫病の穢れ爛れを清めるアルコール、
それは発酵という名のくさりが作る不思議。
草薙の剣の眠る海の浦に臨むこの町の
その神与の剣をもちかえる幼い龍のしたたるお社の
その脇にある庚申碑は懐かしい私の通り道。
この地で生まれた私は大風の
主神をまつる八坂様にてその名を受く。
命とは不思議。不思議な縁。不思議な縁に結ぶ。

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